BTOパソコンの用語集:ストレージ・外部記憶装置編
BTOパソコンを選ぶとき、CPUやメモリと並んで重要なのがストレージです。
ストレージは、Windows、アプリ、写真、動画、ゲームデータなどを保存する場所です。
容量が少ないとデータを保存しにくくなり、速度が遅いと起動や読み込みに時間がかかります。
ここでは、BTOパソコンの商品ページやスペック表でよく見かけるストレージ・外部記憶装置関連の用語を、辞書のように簡単に解説します。
ストレージの基本用語
ストレージ
パソコンのデータを保存する装置のことです。
Windows、ソフト、ゲーム、写真、動画、書類などを保存します。
メモリが「作業中の一時保存場所」なのに対して、ストレージは長期保存用の倉庫です。
内蔵ストレージ
パソコン本体の中に搭載されているストレージです。
BTOパソコンでは、SSDやHDDが内蔵ストレージとして使われます。
OSやアプリを入れる場所なので、速度と容量の両方が重要です。
外部ストレージ
USBなどでパソコンの外から接続する保存装置です。
外付けSSD、外付けHDD、USBメモリ、NASなどがあります。
バックアップやデータ移動、容量追加に便利です。
容量
ストレージに保存できるデータ量です。
単位は主に GB や TB で表されます。
| 容量 | 目安 |
|---|---|
| 256GB | 最低限 |
| 500GB / 512GB | 普段使い向け |
| 1TB | ゲーム・写真保存向け |
| 2TB以上 | 動画編集・大量データ保存向け |
GB
ギガバイトと読みます。
ストレージ容量を表す単位です。
例:
256GB、512GB、500GBなど
TB
テラバイトと読みます。
1TBは約1000GBに相当します。
ゲームを多く入れる人、写真や動画を保存する人、動画編集をする人は1TB以上あると安心です。
SSD関連用語
SSD
Solid State Drive の略です。
現在のBTOパソコンで主流のストレージです。
HDDより読み書きが速く、Windowsの起動やアプリの立ち上げ、ゲームの読み込みが快適になります。
SATA SSD
SATA接続のSSDです。
HDDよりはかなり高速ですが、NVMe SSDよりは遅めです。
古めのPCやコスパ重視構成で見かけることがあります。
NVMe SSD
高速なSSDの規格です。
現在のBTOパソコンでは、メインストレージとしてよく使われます。
Windowsの起動、ゲームの読み込み、大容量データのコピーなどが快適です。
M.2 SSD
細長い基板型のSSDです。
マザーボードに直接取り付けるタイプで、現在のBTOパソコンでは非常によく使われます。
M.2 SSDには、SATA接続のものとNVMe接続のものがあります。
PCIe SSD
PCI Express接続を使う高速SSDです。
NVMe SSDの多くはPCIe接続です。
PCIeの世代によって、転送速度の上限が変わります。
PCIe 3.0 SSD
一世代前の高速SSD規格です。
現在でも普段使いには十分な速度があります。
価格を抑えたBTOパソコンで採用されることがあります。
PCIe 4.0 SSD
現在のBTOパソコンでよく使われる高速SSDです。
PCIe 3.0より高速で、大容量ファイルの転送やゲーム用途にも向いています。
多くの人にとって、速度と価格のバランスが良い規格です。
PCIe 5.0 SSD
PCIe 4.0よりさらに高速なSSDです。
非常に速い読み書き性能を持ちますが、価格や発熱も大きくなりやすいです。
動画編集や大容量データ処理など、速度を重視する用途で候補になります。
Gen3 / Gen4 / Gen5
PCIe世代を短く表した表記です。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| Gen3 | PCIe 3.0 |
| Gen4 | PCIe 4.0 |
| Gen5 | PCIe 5.0 |
商品ページでは「NVMe Gen4 SSD」のように書かれることがあります。
2.5インチSSD
ノートPCや古いデスクトップPCでよく使われたSSD形状です。
SATA接続のものが多く、見た目は小型のHDDに近い形です。
現在の新しいBTOパソコンでは、M.2 SSDが主流です。
HDD関連用語
HDD
Hard Disk Drive の略です。
磁気ディスクにデータを保存するストレージです。
SSDより速度は遅いですが、大容量を安く用意しやすいのが特徴です。
ハードディスク
HDDのことです。
昔から使われているストレージで、写真・動画・バックアップ保存用として今でも使われます。
OSやゲームのインストール先としては、SSDの方が快適です。
3.5インチHDD
主にデスクトップPCで使われるHDDです。
大容量モデルが多く、データ保存用に向いています。
BTOデスクトップでは、SSDに加えて3.5インチHDDを追加できる場合があります。
2.5インチHDD
主にノートPCで使われていた小型HDDです。
現在はSSD化が進んでおり、新品PCでは見かける機会が減っています。
回転数
HDD内部のディスクが1分間に回転する回数です。
単位はrpmです。
代表的なものに、5400rpmや7200rpmがあります。
一般的に7200rpmの方が高速ですが、SSDほど速くはありません。
読み書き速度の用語
読み込み速度
ストレージからデータを読み出す速さです。
Windowsの起動、アプリの起動、ゲームのロード時間などに関係します。
SSDが速いと、体感的な快適さが上がりやすいです。
書き込み速度
ストレージへデータを保存する速さです。
動画ファイルの保存、大容量データのコピー、録画データの保存などに関係します。
動画編集や大容量ファイルを扱う人は、書き込み速度も重要です。
シーケンシャルリード
連続した大きなデータを読み込む速度です。
大容量ファイルの読み込みやコピーで参考になります。
商品ページでは「最大読み込み 7000MB/s」のように書かれることがあります。
シーケンシャルライト
連続した大きなデータを書き込む速度です。
動画データや大容量ファイルの保存で関係します。
ただし、実際の速度は容量や発熱、使用状況によって変わります。
ランダムアクセス
小さなデータをバラバラに読み書きする性能です。
Windowsの動作、アプリ起動、細かいファイルの処理に関係します。
体感速度では、シーケンシャル速度だけでなくランダムアクセス性能も大切です。
IOPS
Input/Output Operations Per Second の略です。
1秒間にどれだけ細かい読み書き処理ができるかを示します。
一般的なBTOパソコン選びでは細かく気にしすぎなくても大丈夫ですが、サーバー用途や業務用途では重要になることがあります。
SSDの性能・耐久性に関する用語
TBW
Total Bytes Written の略です。
SSDにどれくらいのデータを書き込めるかを示す耐久性の目安です。
数値が大きいほど、書き込み耐久性が高い傾向があります。
DWPD
Drive Writes Per Day の略です。
1日にドライブ全体を何回書き換えられるかを示す指標です。
一般的な個人向けBTOパソコンではあまり見かけませんが、業務用SSDやサーバー向けSSDで使われることがあります。
NAND
SSDに使われる記憶チップです。
データを保存する本体部分と考えるとわかりやすいです。
NANDの種類によって、速度や耐久性、価格が変わります。
TLC
SSDのNAND方式のひとつです。
速度、耐久性、価格のバランスが良く、一般的なSSDで多く使われます。
BTOパソコンのメインSSDとしてもよく採用されます。
QLC
TLCより多くのデータを1つのセルに保存する方式です。
大容量化しやすく価格を抑えやすい一方で、耐久性や書き込み性能はTLCより控えめになりやすいです。
データ保存用やコスパ重視SSDで見かけることがあります。
SLCキャッシュ
SSDが一時的に高速書き込みを行うための仕組みです。
キャッシュが効いている間は高速ですが、大容量データを連続で書き込むと速度が落ちることがあります。
動画編集や大容量コピーをする人は、書き込み速度の落ち込みに注意したいところです。
DRAMキャッシュ
SSD内部に搭載されるキャッシュ用メモリです。
データ管理を効率化し、速度や安定性に関係します。
DRAMキャッシュありのSSDは高性能な傾向がありますが、価格も高くなりやすいです。
DRAMレスSSD
DRAMキャッシュを搭載していないSSDです。
価格を抑えやすいのが特徴です。
普段使いでは十分な場合もありますが、高負荷な書き込み作業では上位SSDとの差が出ることがあります。
HMB
Host Memory Buffer の略です。
DRAMレスSSDが、パソコン本体のメモリの一部を借りて動作を補助する仕組みです。
DRAMレスSSDの性能を補うために使われます。
ストレージ構成の用語
システムドライブ
WindowsなどのOSが入っているストレージです。
通常はCドライブとして使われます。
システムドライブはSSDにするのが基本です。
データドライブ
写真、動画、書類、ゲームデータなどを保存するためのドライブです。
BTOパソコンでは、SSDをシステム用、HDDをデータ保存用にする構成もあります。
Cドライブ
Windowsでメインに使われるドライブです。
OS、アプリ、ユーザーフォルダなどが保存されます。
Cドライブの空き容量が少なくなると、動作が不安定になったり、更新が失敗したりすることがあります。
Dドライブ
追加ストレージやパーティション分割で作られることが多いドライブです。
データ保存用として使われることがあります。
BTOパソコンでは、2台目のSSDやHDDがDドライブとして設定される場合があります。
パーティション
1つのストレージを複数の領域に分けることです。
たとえば1TB SSDをCドライブとDドライブに分けるような使い方があります。
ただし、初心者の場合は無理に分割しなくても問題ありません。
デュアルストレージ
SSDとHDD、またはSSDを2台搭載する構成です。
高速なSSDをOS用、大容量HDDを保存用にするなど、用途を分けられます。
デスクトップBTOでよく見かける構成です。
ストレージ増設
パソコンにSSDやHDDを追加することです。
空きスロットや空きベイがあれば、購入後に容量を増やせる場合があります。
BTO注文時に追加しておくと、相性や取り付けの心配が少なくなります。
ストレージ交換
既存のSSDやHDDを別のものに取り替えることです。
容量不足や故障時、速度アップのために行います。
OS入りのストレージを交換する場合は、データ移行や再インストールが必要になることがあります。
外部記憶装置の用語
外付けSSD
USBなどで接続する外部SSDです。
高速で持ち運びやすく、動画編集データやバックアップ保存に便利です。
外付けHDDより高価ですが、読み書き速度と耐衝撃性に優れます。
外付けHDD
USBなどで接続する外部HDDです。
大容量を安く用意しやすく、写真・動画・バックアップ保存に向いています。
持ち運び中の衝撃には注意が必要です。
USBメモリ
小型の外部記憶装置です。
データの一時移動や配布に便利です。
ただし、長期保存や重要データの保管にはあまり向きません。
SDカード
カメラ、スマホ、ノートPCなどで使われる小型記憶媒体です。
写真や動画データの保存・移動によく使われます。
容量や速度規格が複数あるため、用途に合ったものを選ぶ必要があります。
microSDカード
SDカードより小さい記憶媒体です。
スマホ、タブレット、アクションカメラ、ゲーム機などでよく使われます。
アダプターを使うと、通常サイズのSDカードスロットでも利用できます。
NAS
Network Attached Storage の略です。
ネットワーク上に設置する保存装置です。
複数のパソコンやスマホからアクセスできるため、家庭内や事務所の共有ストレージとして使われます。
クラウドストレージ
インターネット上にデータを保存するサービスです。
Google Drive、OneDrive、Dropboxなどがあります。
複数端末でデータを共有しやすく、バックアップにも便利です。
接続規格の用語
SATA
SSDやHDDを接続するための規格です。
SATA SSDやHDDで使われます。
NVMe SSDより速度は低めですが、データ保存用としては今でも使われます。
USB
外付けSSD、外付けHDD、USBメモリなどを接続するための汎用規格です。
USBの世代によって速度が変わります。
USB 3.2
外付けストレージでよく使われるUSB規格です。
USB 2.0より高速で、外付けSSDや外付けHDDに向いています。
表記がやや複雑なので、商品ページでは転送速度の目安も確認すると安心です。
USB4
高速なUSB規格です。
外付けSSDやドッキングステーションなどで高速転送が可能です。
ノートPCやミニPCで対応していると、外部ストレージの使い勝手が良くなります。
Thunderbolt
高速な外部接続規格です。
外付けSSD、外付けGPU、ドッキングステーションなどで使われます。
対応機器同士で使う必要があるため、PC側と機器側の両方の対応を確認します。
Type-A
昔からよく使われているUSB端子の形です。
USBメモリや外付けHDDでよく見かけます。
Type-C
上下どちら向きでも挿せるUSB端子です。
ノートPC、ミニPC、外付けSSDなどで採用が増えています。
USB-C端子でも、対応速度や機能は機種によって違います。
バックアップ・保護関連用語
バックアップ
大事なデータを別の場所に保存しておくことです。
PCが壊れたり、データを消してしまったりしたときの備えになります。
外付けHDD、外付けSSD、NAS、クラウドストレージなどが使われます。
クローン
ストレージの中身を丸ごと別のストレージにコピーすることです。
SSD交換やHDDからSSDへの移行で使われます。
Windowsやアプリ、設定も含めて移行したいときに便利です。
イメージバックアップ
ストレージ全体やシステム全体をイメージファイルとして保存する方法です。
トラブル時に元の状態へ戻しやすくなります。
通常のファイルコピーより、復旧目的に向いています。
RAID
複数のストレージを組み合わせて使う仕組みです。
速度向上や故障対策を目的に使われます。
一般的な個人向けBTOパソコンでは必須ではありませんが、業務用やNASで見かけることがあります。
RAID 0
複数のストレージにデータを分散して書き込み、速度を上げる構成です。
ただし、どれか1台が故障するとデータを失うリスクがあります。
速度重視ですが、バックアップの代わりにはなりません。
RAID 1
同じデータを2台のストレージに保存する構成です。
片方が故障してもデータを守りやすいのが特徴です。
ただし、誤削除やウイルス対策にはならないため、別途バックアップも必要です。
用途別ストレージ選びの用語
ゲーム用ストレージ
ゲームをインストールするためのストレージです。
最近のゲームは容量が大きいため、1TB以上あると安心です。
ロード時間を短くしたいならSSDがおすすめです。
動画編集用ストレージ
動画素材や編集データを保存するストレージです。
容量と速度の両方が重要です。
4K動画編集では、1TB〜2TB以上のSSDや外付けSSDを使うと作業しやすくなります。
写真保存用ストレージ
写真データを保存するためのストレージです。
RAW画像を多く扱う場合は、容量を多めに見積もる必要があります。
外付けHDDやNAS、クラウドストレージとの併用も便利です。
OS用SSD
Windowsを入れるためのSSDです。
OS用は高速なSSDにすることで、起動や日常操作が快適になります。
現在のBTOパソコンでは、NVMe SSDをOS用にするのが一般的です。
作業用SSD
動画編集や画像編集などで、一時的な作業データを置くSSDです。
高速SSDを使うと、編集作業がスムーズになる場合があります。
クリエイター向けPCでは、OS用と作業用を分ける構成もあります。
ストレージ選びでよく使う表現
容量不足
保存できる空き容量が足りない状態です。
容量不足になると、Windows Updateが失敗したり、アプリの動作が不安定になったりすることがあります。
Cドライブの空き容量には余裕を持たせるのがおすすめです。
読み込みが遅い
ストレージからデータを読み出す速度が遅い状態です。
HDDを使っている場合、Windows起動やゲームロードで遅さを感じやすくなります。
SSD化すると改善しやすいポイントです。
書き込みが遅い
ストレージにデータを保存する速度が遅い状態です。
大容量データのコピーや動画書き出しで影響します。
安価なSSDやキャッシュ切れのSSDでは、書き込み速度が落ちることがあります。
増設性
あとからストレージを追加できるかどうかです。
空きM.2スロット、空きSATAポート、3.5インチベイなどが関係します。
長く使うPCなら、増設性も確認しておくと安心です。
空きベイ
PCケース内でストレージを追加できるスペースです。
HDDや2.5インチSSDを増設する場合に関係します。
小型PCやミニPCでは空きベイが少ないことがあります。
空きM.2スロット
M.2 SSDを追加できる空きスロットのことです。
高速SSDを後から増やしたい場合に重要です。
BTOパソコンの商品ページでは、空きスロットの有無を確認しておくと便利です。
ストレージ容量の簡単な目安
| 用途 | 容量の目安 |
|---|---|
| Web閲覧・Office中心 | 256GB〜512GB |
| 普段使い | 512GB |
| ゲームを数本入れる | 1TB |
| ゲームを多く入れる | 2TB |
| 写真を多く保存 | 1TB〜2TB |
| 動画編集 | 1TB〜2TB以上 |
| 4K動画編集 | 2TB以上+外部ストレージ |
| バックアップ用 | 2TB〜4TB以上 |
まとめ
ストレージは、BTOパソコンの保存容量と体感速度に大きく関わるパーツです。
特に確認したいポイントは、以下の5つです。
| 確認ポイント | 内容 |
|---|---|
| 種類 | SSD、HDD、外付けSSD、NASなど |
| 容量 | 512GB、1TB、2TBなど |
| 接続規格 | SATA、NVMe、PCIe、USB、Thunderbolt |
| 速度 | 読み込み速度、書き込み速度 |
| 増設性 | 空きM.2スロット、空きベイの有無 |
現在のBTOパソコンでは、OS用にNVMe SSDを選ぶのが基本です。
普段使いなら512GB、ゲームや写真保存なら1TB、動画編集や大量データ保存なら2TB以上を目安にすると選びやすいです。
大切なデータを守るためには、内蔵ストレージだけに頼らず、外付けSSD・外付けHDD・NAS・クラウドストレージなどを使ったバックアップも考えておくと安心です。